クロスフィットのスケーリングとは?重量・回数・動きを調整する具体例

更新日:15 時間前
「クロスフィットに興味はあるけれど、懸垂もできないし、重いバーベルなんて持てない」
動画で見るクロスフィットと、自分の今の体力。その差が大きく見えて、参加をためらっていませんか。
クラスに参加するために、先にすべての種目ができるようになる必要はありません。運動の目的を大切にしながら、重量・回数・動きなどを自分に合わせて調整する。それが「スケーリング」です。
今回は、「軽くしても意味があるの?」「自分だけ違う動きをしてもよい?」という疑問に、具体例を交えてお答えします。

※画像は説明用のイラストです。実際の施設・スタッフを描いたものではありません。
1.スケーリングは「その日の目的に合わせた調整」
クロスフィットでは、その日のワークアウトをWOD(Workout of the Day)と呼びます。ホワイトボードに書かれた種目や重量は、参加者全員が必ず同じように行うための指示ではありません。
WODの形式がまだ分かりにくい方は、WOD・AMRAP・EMOM・For Timeの違いを先に確認すると、調整の目的をつかみやすくなります。
例えば、リズムよく動き続けることを狙ったワークアウトで、重すぎるバーベルを選び、ほとんどの時間を休憩に使ってしまったらどうでしょう。指定された重量は守れても、その日の運動の狙いとは離れてしまうことがあります。
大切なのは「隣の人と同じ重さ」より、「今日の自分に合った課題」になることです。軽い重量を選ぶのも、そのための判断です。
CrossFit公式のスケーリング解説でも、参加者の現在の能力に合わせつつ、元のワークアウトが意図する刺激を保つことが基本とされています。
RxとScaledの違い
Rxは、指定された種目・重量・回数などの条件どおりに行うこと。Scaledは、それらを調整して行うことです。Rxは参加資格でも、毎回目指さなければならない目標でもありません。
初めての日と慣れてきた日、十分に休めた日と疲れが残る日では、合う設定も変わります。経験者がスケーリングを選ぶこともあります。
2.重量・回数・動きは、どう変えられる?
以下は考え方を説明するための例です。当日のメニューや個別の運動処方ではありません。実際の設定は、経験・フォーム・体調をコーチと確認して決めます。
重量:フォームを保てる重さへ
例えば、ダンベルを持つ動作で姿勢が崩れるなら、より軽いダンベルで確認する。バーベルの動作を初めて習うなら、軽いバーなどで手順を練習する、といった調整があります。
ただし、「持ち上がったから、この重量でよい」とは限りません。最初の1回だけでなく、予定された回数を通して動きを保てそうか、必要以上に長く止まっていないかも判断材料になります。
回数・距離・時間:量を減らすという選択
例えば、1セット15回の設定を10回にする、走る距離を短くする、取り組む時間やラウンド数を減らす、といった選択です。
数字は一例で、「初心者なら必ず3分の2にする」という基準ではありません。軽い重量にしたからといって、その分だけ回数を増やす必要もありません。
どの程度の時間で終える想定か、どのくらい休憩を取りながら進めるかも、コーチに聞いてみてください。ワークアウトの狙いは速さだけではなく、重さや動きの種類などによっても変わります。CrossFit公式:ワークアウトの目的を捉える
動き:できる段階から練習する
床での腕立て伏せが難しければ、安定した台に手を置いて行う方法があります。懸垂がまだできなければ、リングを握って体を引き寄せるリングローなどが候補になります。
どれも「簡単な動きに変えれば何でも同じ」という意味ではありません。押す・引くといった運動の目的や、次に練習したい技術を踏まえて選びます。リングローと懸垂の負荷が同じになるわけではなく、リングの高さや体の角度によっても難しさは変わります。
CrossFit公式のHelenの解説でも、懸垂が難しい場合の選択肢としてリングローなどが紹介されています。
懸垂の代わりになる動きを詳しく知りたい方は、40代・50代からのリングローで基本と注意点をご覧ください。
動く範囲:無理に深く、大きく動かさない
スクワットの深さなどは、今の動きやすさを確認しながら調整します。軽い負荷で練習する、動く範囲を見直す、別の練習に分けるなど、方法は一つではありません。
痛みを我慢して可動域を広げることは、スケーリングではありません。痛みがある場合は動作を中止して伝え、必要に応じて医療機関に相談してください。
3.同じクラスで、違う内容でもよいのでしょうか
例えば「引く動き」と「しゃがむ動き」を組み合わせるワークアウトを考えてみましょう。ある人は懸垂と重りを使ったスクワット、別の人はリングローと自重のスクワットを選ぶ、という組み立ても考えられます。
これは説明用の例ですが、同じ時間に同じテーマに取り組みながら、内容を変えられるイメージがつかめると思います。
重量や種目が違う人同士の回数・タイムを、そのまま優劣の比較にする必要はありません。まずは自分がどの設定で取り組んだかを残しておくと、次の相談に役立ちます。
CrossFit Aoyamaでも、一人ひとりの経験やレベルに応じてコーチが運動を調整することを、クロスフィットのクラス紹介でご案内しています。
4.始める前に、コーチに伝えたいこと
「運動が苦手です」だけでも構いません。もう少し具体的に話せるなら、次の情報が設定を考える助けになります。
最近の運動習慣と、運動から離れていた期間
初めての種目や、苦手・不安に感じる動き
現在の痛みやけが、運動について医師から受けている指示
当日の疲労や睡眠不足など、普段と違う体調
相談するときは、「今日は何を意識するメニューですか」「この重量で最後までフォームを保てそうですか」「難しくなったら、途中でどう変えればよいですか」と聞くと、具体的な方針を共有しやすくなります。
体調によっては、調整して参加するより休養を選ぶ方がよい日もあります。運動中に胸の痛み、強いめまい、普段と違う息苦しさなどが出た場合は中止し、スタッフに伝えてください。強い症状や続く症状は医療機関への相談が必要です。
けがや安全性について詳しく知りたい方は、クロスフィットは「危ない」「きつい」って本当?もご覧ください。
5.「前より重くなった」以外の成長も記録しよう
前回より軽い重量を選んだ日があっても、それだけで後退したとはいえません。仕事や睡眠の状況も含めて考えることが大切です。
記録するなら、使った重量・回数・種目に加えて、「途中で姿勢が崩れなかった」「動作の説明が理解できた」「自分から変更を相談できた」といったことも残してみてください。
同じ条件で前回より余裕が出たなら、次の段階をコーチと相談する材料になります。重量・回数・難しさを一度に上げず、何を変えるかを一つずつ確認すると、変化を振り返りやすくなります。
変更した内容を次回につなげるために、クロスフィットの記録のつけ方も参考にしてください。
よくある質問
体力をつけてから参加した方がよいですか?
懸垂や重いバーベルの種目を先に習得しておく必要はありません。ただし、持病やけが、運動制限がある場合は、参加前に医師や施設へ確認しましょう。
途中で軽くしてもよいですか?
最初に決めた設定が合わなくなったら、コーチに伝えて変更できます。フォームが崩れ続ける、想定以上に休憩が必要になるときなどは相談のタイミングです。痛みや体調不良があれば、変更だけで続けず、中止の判断も必要です。
いつまでもスケーリングのままでは意味がありませんか?
スケーリングを使っていても、取り組む課題は変えられます。大切なのはRxの表示を得ることだけでなく、動作を身につけ、自分の目的に合った運動を継続することです。
青山・外苑前で、自分に合う始め方を相談したい方へ
クロスフィットを始めるとき、できない種目があることより、それを伝えられずに無理をしてしまうことが心配です。「懸垂ができません」「しばらく運動していません」と、そのままお伝えください。
施設選びから考えたい方は、外苑前・青山でジムを探すならで、CrossFit Aoyamaの特徴をご紹介しています。通える時間はクラススケジュールをご確認ください。
体験を検討する際は、現在の受付方法・参加条件・空き状況を確認してからお申し込みください。
参考情報
本記事は一般的な運動情報です。個別の運動可否や負荷を判断するものではありません。


